誰しも好きな人に恋い焦がれて夢中になって必死にその人の彼女や彼氏になりたくて、その人の好きな音楽や食べ物
趣味などをあの手この手で探っては
仲良くなる為にそれを勉強して
共通の話題で盛り上がって
連絡先の交換も緊張しながらも
声をかけて出来た時は何とも言えない喜びに満ち溢れる。
そしてやり取りしてる時は通知が来ると
好きな人かな?なんて期待して
違う人だったらガッカリして
既読付いたかな?なんて気になって確認したりしちゃって
欲が出ると電話もしたくなるし
一緒に遊びに行きたいってなって
そこそこ仲良くなったら告白して
OK貰えたら嬉しすぎて涙が出そうになって友達に報告してSNSで付き合いました的な事を書いたりする。
付き合っていく内に喧嘩もあるし
独占欲や嫉妬心 すれ違いもある
そして思ってもなかった別れが来て
いっぱい泣いて悔やんでお揃いで買った物や指輪 一緒に撮ったプリクラや写真が
見る度に幸せだったあの頃を思い出す分、辛さが余計に溢れ出す。
未練が残るままで寂しさを紛らわす為に
友達と遊んで元カレになった好きだった人の思ってもない悪口ばっかゆって
表では別れて正解だったとか言ってるけど本心はまたより戻したい もう1度付き合いたい 君に会いたい そればっかだった。
そんなこんなで未練タラタラのまま
私はその失恋から約2年
彼と付き合っていたのは高校卒業してからだった。
お互いに成人し友達や周りの噂で
その彼には新しく彼女が出来たと聞いた
最初はショックで立ち直れなかったが
流石に仕事で支障を出す訳にはいかない。
紛らわす為、仕事に必死に打ち込んだ
恋愛事をご無沙汰にし、仕事に明け暮れた2年は仕事は完璧だが新しい彼氏が出来るはずもなく
私はまだズルズルと未練を持っていた。
仕事終わりに疲れきった体を引きずり
家に帰りソファーでくつろぐと
何故かふいに彼の事を思い出しては
幻聴で私の名前を呼ぶ彼の声がした。
かなりの重症だな、と嘲笑い
窓辺に映る夕日を見ていた。