「あれ?樹生じゃん!あれほど、行かないて言ってたのにどういう風の吹き回し?」

「べ‥別に、ただ暇だったから来てやっただけ‥。」

「またまた、えらそうに言っちゃって‥。」

そんなことを話していると今度は千明くんがやって来た。

「あれ?樹生!!久しぶり!」

千明くんが樹生くんに駆け寄ると、樹生くんはあからさまな顔をした。

「ゲッ!!千明、何、その格好?」

「‥メイドだよ。メイド。見ればわかるだろう?」

「いや‥分かるけど‥。と‥取りあえず、がに股になるな。見たくないところが見えるから‥。俺にはそういう趣味はないから‥。しいていうなら‥結のならギリ
、セーフかも‥て‥痛!!!!」

樹生くんはかなり千明くんのメイド姿にひいていた。


そして、樹生くんは千明くんと結ちゃんに叩かれていた。






私と結ちゃんは休憩をもらって校内を散策していた。

「本当に、樹生のやつ!私のならギリてどういう意味よ!!」

結ちゃんはさっきのことを怒っていた。

1発、殴ったぐらいではおさまらなかったようだ。

「まぁまぁ。落ち着いて結ちゃん。せっかくの文化祭、楽しもうよ!あっ!ほら、あのお化け屋敷とか楽しそうだよ!」

そう言っていると前からは、まだ休憩中の樹生がやって来た。

「‥今度は何の用?」

結ちゃんは喧嘩する気まんまんだ。

「お前に用事なんかないよ。」

すごく険悪な雰囲気だった。

ああ‥これは‥何とかしないと‥

「そ‥そうだ!2人でお化け屋敷に行ってきたら?仲直りもかねて!」

そう言って私は結ちゃんと樹生くんの背中を押した。

「えっ!?ちょ‥ちょっと待って、花音!!私は‥!」

そんな結ちゃんの話を聞かず私は結ちゃんをお化け屋敷に送り込んだ。


うん。これでよし!‥だけど‥私、1人になっちゃったな‥どうしよう‥。

そんなときだった。

「あれ?花音じゃん。今、1人なのか?」

運よく千明くんがやって来た。

「うん。結ちゃんと樹生くん一緒に入っちゃったから‥。千明くんは?」

「俺はやっと休憩がもらえたところ。一緒に回らないか?また、夏祭りの時みたいに。」

千明くんがいたずらぽく笑った。

「うん。行く!」

私、そういう千明くんの顔好きだな‥。