昨日は結局、嫌な事を思い出したせいであまりスッキリしないまま、眠りにつく羽目になった。




幾ら気にしないようにしたってあの時の気持ちとか、印象とか、感情が言葉として残っままで。

こんな筈じゃないのに、また別の漠然とした不快感がもやもやさせる。








「ノドカ!聞いて聞いて、あの変わった果物のグミ、見つけた!この前言ってた何だったっけ?チ、チャ」



「チェリモヤ味じゃなかったっけ?」




朝からテンション高めに話しかけてきたのは勿論、佳織だった。



発売になる前から聞きなれない名前で果物なのか野菜なのか、一体どんな味なんだと二人で噂していたお菓子だった。


見かけたら試してみようと決めていたお菓子で、早速見かけたらしい。







「そうそれ!見つけたんだけどね、持ってくるの忘れたー。家に置いてきた...」



「何やってんの、馬鹿じゃん。
というか、よく見つけたね、私も探してたけど見つけられなかったのに」




コンビニやスーパーとかお菓子を取り扱っている所は見ていたつもりだったけど。


いつも佳織のほうが新しいお菓子を見つけるのは速い。発売日とかの情報も何故か直ぐに見つけて、メッセージで送ってくれたり見せてくれたりしている。


今回も例外じゃなかった。







「ふふ、学校のすぐ側のコンビニにあったんだよ!
やっと見つけたよ、どこ行ってもこの味だけ置いてなかったから」



「私もそこのコンビニ探したのに!見落としたのかも。