普通なら髪を褒められて喜ぶところだが、
それ以上に褒められる人を見てきた。
おまけのような扱いで、それは無自覚からなる言葉。
勉強も出来る姉。
姉だけなら、よかったんだ。
妹である私まで評価の対象にはならなかったけれど。
娘を褒められる母が、私達のことを比べなかったのは救いだった。
ただ周りはそうはいかなくて。
姉を褒めるたびに良かれと言葉を放ち、発言者の知らないところで私を傷つけた。
いずれ諦める様になり、慣れてしまう気楽さを知った。
悔しいとか羨ましいとは思わない、
ずっと近くで見てきた姉は努力家だったから。
なんの努力もしない私には、とても思えることじゃなかった。