やっと会えた。
やっと魁に会えたんだ。
悪戯っぽく笑うあなたを見ることが嬉しくてたまらなくて、また涙が込み上げてくる。
「魁……」
「ん?」
伝えなきゃいけないことがある。
やっとここまで来れたんだ。
ちゃんと素直になれる時が来たんだ。
だから私の本当の気持ちを、魁に……
「あのね……私……」
魁に歩み寄ろうとした時だった
「――まだ……終わりじゃ……ねぇっ」
「っ!?」
苦しそうな小さな声が聞こえ、何かと思って後ろを振り向いた瞬間。
「残念だったな……っ魁……」
私の視界を掠めたのは――……
「っ!桜綾……‼」