魁はやっと理解したのか、ボッと顔を赤くしている。


「バカやろ……っ、ちげぇよ!そんなんじゃねぇ‼」


照れてる照れてる。

必死に誤魔化そうとしてる……可愛い。



「ごめんね、私こそ。変な気遣わせちゃって。あれは魁は悪くないから、気にしないでよ」


ポンポンと肩を叩くと、真っ赤になりながら目をそらす魁。



「……珍しいな。やけに優しいじゃん、お前」


「何言ってるの。いつものことでしょ?」


胸を張って威張って言うと、今度は魁がプッと吹き出した。



「お前が?……ははっ、ありえねー」


「失礼ね‼魁は気づいてないだけよっ」



一気に立場が逆転。

今度は私が恥ずかしくなって、顔が熱くなってきた。






「よかった。これでいつもの俺らに元通りだなっ」


「……っ」



魁の、嬉しそうな笑顔。

ズキズキと、胸が痛むのはどうして?