別に明日でもいいよね?

日がない訳じゃないんだし、まだ時間はあるし。


私は言い聞かすように何度も頷くと、自分の教室に戻ろうとした。





「…………」



突然教室の扉がガラっと開き、驚いたことに魁が現れた。



目が合うなり、互いに固まったまま。



……もっと早くに帰ってればよかったな


何も言わずに下を向いて固まっていたが、妙な雰囲気に耐えきれなくなって走り出した。



「あ、片桐‼」



名前を呼ばれて、私は足を止めてゆっくりと振り返る。



「なに……?」



頭の中は真っ白で、どう反応したらいいのかわかんない。



「あのさ……昨日は」

「おい魁‼」



丁度言いかけた所で、後ろからクラスメートの声に遮られてしまった。


「何してんだよ、勝手に抜けてくなよな!」


「あ、悪い……今行く」



チラッと私に目を配って、どうしようか悩んでいる。