ピンクの包だ。小さなイチゴが点々と模様づいている。
開けると中には飴が入っていた。

小さい頃に食べていた飴と同じだ。

「飴?」

「うん。あげるよ、話ができて良かった」

外から、車の音が聞こえる。

「苺さん、迎えが来たよ。」

「はーい!……ありがと。」

その一言を残し飴をポケットにいれて保健室を出た。



顔、見れなかったな。

そんな事を思いながら、車に乗り込んだ。