「もしかして、A組の子?」

「うん…あ、話したくなかったかな…?」

わざわざクラスにこないのだから、何か理由があるのかな?と思い、少し遠慮した。

「いや。大丈夫だよ。俺、友達がいなくて。だから授業に出ないわけじゃないんだけど、同じ年の人と喋ったのは久しぶりだった。楽しかった。ありがとう」

そう言うと、カーテンの隙間から細い腕が出てきた

「手、出して」

言われるまま手を伸ばした。するとその手が開かれ、何かが私の手の中に落ちた。