いや、これはチャンスと考えるべきだ。



このまま帰りに送ってもらっていたって、たぶんわたしがしっかり思いを告げられる機会なんてそうそうこない。


わたしの度胸の問題でもあるけど。



デート…デートで私ははっきり思いを伝えないと。





案外自分はシロクロはっきりさせないと気が済まないタチなのかもしれないと今気づいた。



私が隼人くんのことを好きなのはとっくに自覚してるんだ。



隼人くんも、直接『好き』と言われていないとはいえ、率直な思い(なかば強引な彼氏予約だったけど)を伝えてくれてる。


モヤモヤ状態にしてるのは私なんだし、機会を逃すわけにはいかない!







「あの、行きたい…です」



先々のことを考えすぎて震える声。


隼人くんは不思議そうにしながらも、嬉しそうに笑ってくれた。