龍「ほんとなぁ〜、あのデレっぷりは絶句ものだぜ。少なくとも高1の時なんて年に数回しか笑わなかった」
唯子「え?年に数回ってなんなの」
侑介・彰「いや、マジ」
唯子「……どんな人なのか全然理解できない、藤崎隼人…。うちの麻由は大丈夫かな」
彰「麻由ちゃんのおかげで表情豊かになれたんだから、ほんと麻由ちゃんには感謝」
龍「俺たちの意思疎通もスムーズにしてくれたわけだしね」
唯子「それはこっちも同じよ。あの子、藤崎くんと付き合うようになってから自分のこと結構話すようになったもん」
彰「前は違ったん?」
唯子「うん、こっちから聞かないと遠慮して話そうとしないところ多かったの。でも今は悩みとか嬉しかったこととかちょくちょく話してくれるようになった。まあほとんど惚気ですけどね、しかも無自覚」
(唯子、呆れつつも微笑ましく)
彰「へえ、じゃあ2人くっついてほんとよかったんだなァ。俺らにとっていいことづくめじゃん」
龍「隼人も口数多くねえけど、本人気づいてないけど結構惚気てるぞ。なあ?」
彰「ああ。麻由ちゃんとデートする前日は大抵人の話全然聞いてない上に、呟く言葉といえば『会いたい』だの『話したい』だのそんなんばっかだもんな」
唯子「ヤダァ、ちょっと、うちとおんなじじゃない! 麻由も藤崎くんと会う日はどっかぬけてるのよね、上の空っていうか!」
彰「こりゃ相思相愛だぜ」
侑介「俺らですら入る隙間がないよな」
唯子「いいじゃない、部外者はこうして裏方で酒の肴にして楽しめるんだから」
彰「これ酒じゃなくてジュースだけどね」
龍「このシャンパンが酒だったらもっと気分上がるんじゃねーかなー」
唯子「あ、そうそう。きになってたんだけど、あんたたちってどう見ても不良だし、裏で酒とかタバコとかやってんじゃないでしょうね?」
侑介「いや、してねえよさすがに! 俺たちそこまでグレてないからっ」
龍「よく誤解されるのが『喧嘩とかどのくらい強いんですか?』とか『学校どれくらい退学になりましたか?』とか、不良によくある質問。そもそも喧嘩なんてあんましねーし、しかもなんだ学校“どのくらい”退学になりましたかって!? 質問の意味がわからねえ!」
唯子「ちなみにその質問は主に作者からのものみたいよ。この慰労会の別名聞いた?」
彰「『この物語の裏話を暴露しようの会』」
侑介「そういう趣旨なの? この会…」
彰「つーか裏設定とか、そんな深く考えてねーだろ…」
(一同白目)
(作者白目)