龍「――あーっと、話それたけど自己紹介に戻るぞ? 次、彰」
彰「え、俺? ああ、じゃあ…山崎彰。同じく玉川城西2年。……つーか自己紹介とかこんなくそ真面目にしたことねえから、こう改まるとマジで言うことないな」
唯子「お菓子奢ってくれた山崎彰くんね。一番印象に残ってるから覚えやすいわ。よろしく」
彰「やっぱそんな覚えられ方されんの!?」
龍「よかったなー彰! 女子に一番に顔覚えてもらえたじゃねえか。奢ったかいあったな」
唯子「後日顔をそのまま覚えてるかどうかはわかんないけどね。奢ってもらった事実だけ覚えてそうな気がする」
彰「こうなるから嫌なんだよ!」
侑介「はいまた話それる~~。次、龍!」
唯子「もう司会篠原くんになってるわ…これ」
龍「え~っと、俺は浅木龍。彰とバカやってるのが常。大抵喧嘩しだすのは俺らだもんな?」
彰「お前が主に原因でな」
侑介「収集つかねえときはほんと大変」
彰「龍とは中学から付き合ってるけど、一向に成長してねーんだよコイツ」
龍「ひどくね!? つか彰こそ人のこと言えねーじゃん!くだらんことでちょっかいだしてくるとことかさあ」
彰「それはお前が先に色々仕掛けてくっから……!」
侑介「ハイ言ってるそばから喧嘩すんな――。お前らにとって互いの喧嘩は呼吸と同じようなもんだろうけど、見てるこっちは暑苦しいんだよ! まだ自己紹介残ってるから!」
龍「そうだった、一番大事な唯子ちゃんの紹介がまだだったな」
唯子「私もそんなにいうことないんだけど…えっと、三好唯子。麻由と同じクラス。藤崎くんを見たのは最近だけど、未だにあんなイケメンと付き合ってることが信じらんないわ、あの子引っ込み思案なとこあるから」
侑介「そうだな、あんまり自分からペラペラしゃべるようなタイプに見えないよね、おとなしい感じ」
龍「それが逆に隼人とあってたんじゃね?」
唯子「そうなの? 藤崎くんって静かめなわけ。そうは見えなかったけど…」
彰「静かってほどでもないけど、少なくとも俺たちの中では一番口数少ないし無表情だよな?」
龍「うんうん。知り合ったばっかの時は侑介が和訳してくんねえと何考えてるかわかんなかったし」
唯子「それもうアンドロイドより表情動いてないレベルじゃん」
侑介「でも昔より全然今は表情豊かになったよ。麻由ちゃんと付き合いだしてから特にゆるくなった」