「麻由、気づいてないだろうけど、脳内の思考全部口にでてるぞ」
え。
再び頭が真っ白になった。
「……………」
「……………」
じわわわわ……と、湯気が出そうなほど顔が真っ赤になっていく。
隼人くんはふっとおかしそうに笑って、顎を持っていた手を離した。
「お互い頭冷やしたほうがよさそうだな。出るか」
「…うん」
先に立つ隼人くんに続きながら、私はうつむいたまま食器をもってため息をついた。
頭が混乱して、のぼせたみたい。
たぶん出来事はほんと十何分の出来事なのに、もう何時間もあったみたいに精神が疲労困憊だった。