「は、隼人くん…?」
目に見えて怒り度が頂点の隼人くんに、恐る恐る言った。
「えっと、つまり…どういうことなんでしょうか…?」
さっき言ってた“龍”っていうのは、一緒にいたお友達のことなんだろうか。
連れ、って言ってたってことは…
「たぶん、いや、絶対だけど、麻由が見たのって龍とつるんでる女だよ。俺はあの時会ったのが初めてだし、以前も以後も話したことすらない」
「…ということは」
私の勘違い。
あまりにも呆気なく早とちりな結論に、しばらく魂が抜けたみたいに呆然とした。
そうだったんだ、なんだ、私の勘違い…
よかった、と思えるよりも
強烈な恥ずかしさがじわじわと上ってくる。
比例して下がっていた顔の熱も再び戻ってきた。