「私、まだじ、十六歳だから!」
「知ってる」
平然と此方を見てニコニコと笑う冬紀くんが綺麗で色が鮮やかで
私はこの人以外は色を貰えなかったのに、この人には綺麗な色をもらった
キャンバス一杯はみ出すくらい、沢山色を貰った。
「わ、私は大好きだからけけけ結婚したくない、」
「どうして?」
冬紀くんの顔をしっかり見つめて息を吸って五秒間
「好きだから待って欲しい、私はまだまだ未熟で賞を貰うには乏しいけれど頑張りたい。今改めてそう思うよ、冬紀くんのおかげで。」
そう言うと嬉しそうに笑って私に口付けると窓からひょいと外に降りて行った
それから冬紀くんは一度も来なくなった