それを言おうとしても、どうしても喉の奥でその言葉がつっかえて、出てこない。



きっと、今の私は意気地無しで。泣き虫で、脆くて──悠真が好きだから。




私は、数センチも、一ミリでも、悠真を傷付けたくなんかない。






「俺、さ。分かんなくなったんだ……」




掠れた声が、震える小さな体から、溢れた。





「誰が正解で、誰が間違っているのか。


……復讐を手伝ってるうちに、本当に自分がしたいことが、分からなくなってきたんだ」




「……うん」




「最初はこのグループにしたら、きっと裏切ったら楽しそうだな、とか……結局、こうなることを、予想してなかったんだ……」




「……結果は、どうだった?」




悠真は強く顔を押し当てて、呟いた。