池上先生で塞がれたこの教室には、もうどこにも逃げ道はない。
爆破されたら、私達は死ぬ。
それも承知の上で、悠真は叫んでいた。
すると、まるで悠真の声が聞こえていたように、『ケケケッ』と、軽く笑う。
───どうして、……笑えるの?
悠真は、皆を死なせたことに、責任を感じて……こんなに必死になってるのに!!
そして、こちらを見透かしているような余裕な声で、答えた。
『ウザいんだよね~、そういう奴?
ハセ ユウマ君。
君は、どこまで愚かなんだ。自分がれっきとした偽善者ってこと、分かる?
救えないくせに綺麗事言っちゃってさぁ』