「そういえば、柚月君って学校にいるときと何か違うよね?私一瞬柚月君だって気づかなかったもん」
「あー、確かに。雰囲気が違う」
普段の柚月はとにかく明るくて誰とでもはしゃいでるイメージがある。
でもここにいる柚月からはそんな雰囲気は感じられない。むしろ大人っぽいっつーか。
外見も、いつもはワックスで遊ばせてる茶髪も今日はストレートのままだし、私服もシンプルにまとめられている。
「柚月君、もしかしてこの夏イメチェンしたのかな?」
「学校じゃないからたまたまってこともあり得る」
「そうだよね、でもどっちも似合ってる」
「イケメンは何をしてもイケメンって証明だ」
「あははっ!何その名言チックな台詞」
事実だし、今日みたいな格好で学校に来たら永瀬にばっかり構ってる女子もすぐに目をハートにするに違いない。
2人は何やら楽しそうに会話していて、いまだに俺達がいることに気づいていない。
まあ薄暗いし、話に夢中ならそうなるのも当然か。
「あ、奈緒から連絡きてる。皆神社の前に集合してるって」