端から見れば初々しい彼氏彼女にしか思えない。良い雰囲気じゃん。頑張れ、真冬。
「クレープ屋さん到着!私はチョコバナナにしようかな……」
「選ぶ食い物の振れ幅大きすぎな?!サラダ系じゃないのかよ」
唐揚げ食べたあと今度は生クリームとチョコたっぷりなクレープ食べるって、まじかよ。女子がよく言う別腹ってやつ?
「ふっ……。本能に従うまでさ」
「すみませんポテサラクレープ1つください」
「裕貴ツッコんでよ!あ、私はチョコバナナキャラメルソースがけください」
「はーい、今から生地焼くからちょっと待っててね!先にお会計お願いします」
「分かりました、大丈夫です」
クレープが出来上がるのを待つ間に、パパッと会計を済ませて端に立つ。
「裕貴がノッてくれなかったから私がスベッたみたいになっちゃったでしょ。後ろの人達に笑われたんですけど」
香里は恥ずかしかった、と顔を赤らめる。
「俺がツッコまなくてもスベッてたけどな。共倒れはごめんだ」