爽君の居なくなった、病室はなぜか寂しかった。



「ええ、そうなんですよね~」


あはは、と外でお母さんの声が聞こえる。

誰と話してるんやろ?

このとき、うちは春ちゃんのお母さんの存在を忘れてたんや。



ガラ!!




「あ・・・」


一言つぶやいたうちの目線の先に居るのは、お母さんより少し年上に見える女の人が居た。


「こんにちわ、千佳ちゃん。」

この話し方では、前からうちのことを知ってるようだ。