私は、この日常の中にある九州を捨てる事にした。
だから、お姉ちゃんにもらったわずかなお金のほとんどを使ってフェリーに乗って九州から離れた。
ここはどこかわからない。行き先なんかどこでもいい。
九州から離れられればそれでいい。

フェリーの一部屋でそんな事を重いながら、眠りについた。