お前に1番効く殺し方をしてやると。

そう言うと男は私から引いて、組員達を連れて出て行った。

呆然とそれを見ていた私は痣だらけの体を起こして、目を閉じた。

暫くすると、またチャイムが聞こえてきて、眠っていた体を起こして、やっと死ねると呟き、玄関のドアを開けた。

でも、玄関先に立っている人はすごく普通な人で。
しかも私の体を見て驚いている。でもそれは、一瞬の事で。
その人は私に口を開いた。
「先程、佐野組の方からこの家を売るようにと言われて参りました。家の人には、承諾を得ていると言われたので印を頂きに参りました。あと、佐野組に抵抗した場合は
印など要らないといわれましたが。」
そう聞いた私は笑いがこみ上げてきた。

あーあ。ホントに私からなにもなくなる。

「あぁ、言いました。どうぞ売ってください。印はなくなったと言っといて下さい。」

「わかりました。ありがとうございます」
とその人は言うと去っていった。

私は、汚れた服を脱いで綺麗な服に着替えると、お姉ちゃんからもらったお金だけを持って家を出た