本家の中に入り、長い廊下を歩くと『会合部屋』と墨で書かれた札の前に立つ。
「龍輝だ。入るぞ。」
と一言断りを入れると、瞬時に開かれた襖。

中に入ると、上座に親父がいて、控える様に座っているのが親父の側近。
立野 拓也と、神崎 力。
立野 拓也は元関西立野組の組長。元組長が側近とか、なにやってんだか。
神崎 力は俺の側近の紅の父親。

そしてその隣にお袋。
そこからは名前も知らない、幹部や傘下の奴ら。

親父が今後の予定や、他の組の事をダラダラと話して会合は終わった。
バラバラと他の組のヤツらが帰っているのを見ていると、親父の側近の拓也に呼ばれた。
「若頭よ。少し話がある。」
話と聞くだけでイライラする俺に気づいてる拓也は苦笑いで話始めた。

「若、俺ら元関西立野組のヤツらが関西の警備をしているのは知ってるな?」

それに軽く頷く。
「それになぁ、思わぬものが引っ掛かった。」

「あ?」

「女だ。」