side 龍輝

俺には見合う女なんていねぇ。何回女を抱こうが満足なんてない。

俺は東山組の頭の息子。てことは、跡を継ぐとゆうこと。
そうなると、俺の跡取りも作らなきゃあいけねぇ。
結婚もしねぇ女に跡取りを産ませるなんてありえねぇ。

俺の代で東山組終わったな。
フッと笑みが漏れた。

今日は本家で会合がある。会合なんざダルいの一言。

族潰してるほうがよっぽど楽しい。
重い腰をソファから上げ、1階に降りると組員達が頭を下げる。

それに無視して進むとニヤケ顔のヤツと、無表情なヤツが車の前に立っている。
とりあえずニヤケ顔のヤツがムカつくから、沈めておく。
そんな、様子も気にしない無表情なヤツが、

「龍輝様、お疲れ様です」
と、頭を下げて車をドアを開けた。
そん時さっき沈めたヤツの頭が引っかかっていたけど、ソイツの頭よりドアを優先して、クックッと笑いが込み上げた。