「ん〜っ!いつ来てもここはいい眺めだなぁ。あんまり人来ないから1人でいたい時にもいいし」


屋上には人はいなくて、静かなものだった。


栞はこの静かな屋上で空を見ながらボーっとするのがお気に入りなのだ。


今日も屋上のベンチに座って空を見ながらボーっとしようと思ってここにきたのだ。


「んー……余命、かぁ。なんか現実味がないや。昔から、私が長く生きられないのはわかっていたけど……実際あと3か月で死んじゃうとか言われてもなー」


栞は生まれつき心臓が弱かった。


初めの頃は弱かっただけで、運動をしなければ平気だった。


それが変わったのは中学に入った頃。


突然、発作が起きたあの時から。