次の日の朝病室に行くとそこには

静かに息を引き取った夕暮くんの姿があった。


ねえ。夕暮くん


まだ私たちなにも始まってなかったよ。


ねえ、もう一度目を開けて


私に言ってよ。

笑顔が見たい

笑顔が好きだよって笑ってよ


夕暮くん。


私だって夕暮くんの…笑顔が見たいよ。


「みか…。」

後ろから千穂の声が聞こえた気がしたか私にはそんなの

耳に入ってこなかった



「夕暮くん…まだ綺麗な空の日に一緒にお出かけしてないよ?

遊びに連れて行ってくれるんでしょう?

まだまだ学校生活楽しいこと待ってるよ

夕暮くんがいなきゃどうするの?

私まだ…ゆ…ぐれ…くんに。あの時のこと謝って…ないよ。

今までの…ことだってっ…ちゃんと…」


ただ1人夕暮くんに話しかけることしかできなかった。

思いが溢れて止まらなかった