あの日以来
毎日が幸せだった。
「みーかー!」
この愛おしい声の主は"夕暮くん"
「もーう、また夕暮くんはあたしの美歌をうばうーーっ」
これもいつもの千穂と夕暮くんの会話
私はそれを見ながら笑って
3人で楽しく過ごしていた
そのまま寂しがる千穂に
ごめんねと言いながら夕暮くんと屋上に行く
「やっぱお昼食べるならここじゃないとなあー」
「青空が綺麗だもんね」
「本当だな」
私たちはお昼ご飯は絶対にここで食べることに決めている
お昼も終わり頃に差し掛かり
「夕暮くん!そもそも戻ろうっか」
「なあー美歌ー。そもそも夕暮くん呼びやめね?」
そう。私はいまだに夕暮くんの事を
下の名前で呼んだことがないのだ。
なんだかやっぱり"拓人"って呼ぶのは馴染めない…。
「んー。でも夕暮くんって呼び方で慣れちゃったからなあ。」