初めてみたとき、あやちゃんは肩を震わせながら、涙をこらえていた。 部活のあとに、たまたますれ違っただけだった。 でも、オレにはそれだけで十分だった。 最初は“好き”じゃなかった。 ただ何で泣いていたのか気になっていただけかもしれない。 でも、偶然にも体育祭で同じ団になって、しかも練習中に並ぶとき隣同士だった。 それをきっかけにオレは話かけた。