ーside遥香ー


私は、息苦しさに目を覚ました。



今何時だろう…。



そのまま時計に目を向けると、時間は5時半だった。




今日も、3時間睡眠。




はぁ…。




あ、それより吸入しないと。




私は、リビングへ向かい吸入をした。




テーブルの上には、尊からの置き手紙が置いてあった。




昨日は、当直で尊はいなかった。





いつの間に帰ってきたんだろう。




そういえば、昨日はたしか机でそのまま寝てた気がする。





尊が、ベッドまで運んでくれたのかな。




そう考えると、自然と笑顔になった。




私は、尊にメールを入れてから千尋にもメールをいれた。




昨日は、熱が高そうだったけど、大丈夫なのかな。




いつも、講義でやったことを、まとめておいてくれた千尋のために、私は再び机に向かい昨日の3、4限目の講義をまとめた。





今日の講義は、午後からだから少しだけ頑張っても大丈夫だよね。




少し、体調が悪いけど大丈夫と自分に言い聞かせた。




講義の内容をまとめていると、次第に周りは明るくなり、もうすっかり朝を迎えていた。



そう考えていると、1件の着信が入った。




「はい。」



電話の相手は、尊からだった。



「遥香!?お前、声大丈夫か?」




「え?」



「声かすれてるけど。」




「大丈夫。それより、どうしたの?」





「あ、いや。昨日、机で寝てたから心配で。本当に大丈夫だよな?」




「うん。それより、ありがとう。ベッドに運んでくれて。」




「いいんだよ。風邪引いて遥香が辛い思いをするのは見たくないからな。無理せずに頑張れよ。」




「ありがとう。」





「遥香、今日は早く帰れるから。」





「うん。」




それから、電話を切った。




尊が、はやく帰ってきてくれるなら、今日も1日頑張ろう。