「その顔は納得した感じだな。」

「そうですね。……でもなんで先生三野谷さんのことそんなに分かるんですか?」



いくら生徒のことよく知ってる先生でも
こんな細やかな性格までは普通読み取れないはず。



「分かるというか、勘。
大抵あの手の人は嘘つかないから。」



これも経験則か。

急に、過去に先生がお付き合いしてきた女性のことが気になりだしてしまった。



「先生って女性のことよく知ってそうですね。」

「まあお前よりは長く生きてるからな。」



思い切ってとある質問を先生に聞いてみる。



「先生今まで彼女何人いたんですか?」

「それなりには。」



しれっとした顔で言われて、
ちょっとムカムカする。



「ということは10人以上ですか?」

「それ以上は言わないから。
そういうお前は何人いたんだよ、過去に。」



私に振るのかよ......。