「先生職員室にいるよな。行ってくるか。」

「いや、きっと生物準備室だと思うよ。
いつもそこにいるから。」



私がそう言うと壮介が急に怪訝そうな目をした。



「優佳よく先生のとこ行くの?」

「……よくってほどではないけど。質問があれば。」

「ふーん。」



……不機嫌に見える。

でも壮介彼女と付き合ってるはずだから、
先生に嫉妬するはずないのに。

きっと気のせいだ。



「と…とにかく早く先生のとこ行って帰ろ。
時間遅いし。」



もし不機嫌だったらということを考えて、
できるだけ壮介の機嫌を悪くしないように話を逸らした。

予想どおり、生物準備室に行くと先生がいた。



「教室の戸締りしてきました。」



壮介がそう言うと、
先生はありがとと返事をした。