「ごめん、一つ言い忘れた。」



いきなり瀬名先生の声が聞こえてびっくりした。

先生はいつの間に教室にいた。



「戸締りしたら一応俺のところ寄っていってくれるかな。」

「分かりました!」



先生に再び会えることが嬉しくて即答してしまった。


それから15分くらいした後ようやくトーナメント表が完成し、
壮介に係長に渡してもらうよう表を預けてから戸締りをした。



「あの先生瀬名先生だっけ。」

「そう。壮介知らないんだ。」

「ああ。だってあの先生理数コースの先生だろ。お世話にならないし。」



そっか。

瀬名先生一般コースは授業持っていないんだ。

そう思うと理数コースで良かったと改めて思った。



「でもイケメンで有名だよな。俺のクラスの女子もよく騒いでるからさ。」

「へえ。」



どうせあの嫌な視線送ってた女子たちだろうけど。