気まずい私をよそに、
壮介は過去のことがなかったかのように普通に話しかけてくる。

でもメモはとても分かりやすく、あまり成績が良くない壮介にしてはやるじゃんと思った。



「何か分からないとこあった?」

「いや、なかったよ。」

「じゃあ組み合わせ決めていくか。」



2人で話し合いながら決めていくうちに、
付き合ってた頃の感覚を思い出してしまった。


他のチームは後日にまわしてるところもあったが、
私たちは今日中に作業終わらせるつもりだったため、
気付いたら教室には私たちだけになっていた。



ガラガラ


ドアの方を向くと瀬名先生がいた。



「まだ2人残ってるか。別に今日無理やり終わらせなくてもいいからな。」

「でも、あともう少しで終わるので大丈夫です。」

壮介がそう言うと、
瀬名先生は戸締りしてから帰れよと一言言い、教室から出て行ってしまった。



……瀬名先生とはあの食事以来、あまり近づけていない。

何となく気まずく感じてしまうし、
瀬名先生が舞のこと好きかもしれないということを受け入れたくない。

それに、壮介と2人でいるところ見られて最悪。