この店員さんと先生仲良いのかな。

気になってしまい、お手拭きで手を拭きながら質問した。



「先生とさっきの方ってどういった間柄なんですか?」

「高校の同級生。クラスで1番仲良かったやつ。」

「そうなんですか。」



その後注文した料理が届き、私は大好きな先生と舞と一緒に食べた。

しかしそんな楽しい時間はあっという間に過ぎていき、
もう3人とも食べ終えてしまった。



「ごめん、会計前にトイレ行ってきていい?」



そう言うなり先生は席を立ちお手洗いの方に行った。

しかし代わりに先生の同級生の店員さんがこっちに近づいてきた。



「君たち瀬名先生の生徒?」

「そうです。」

「そっか。もしかして2人のどちらか瀬名先生のこと好きだったりする?」



まさか今日会ったばかりの人にこの質問をされると思わなくて、
飲みかけの水でむせてしまった。



「図星なんだ。教え子をここに連れてくるの初めてだから、二人カズと親しいのかなって。……で、あいつのどんなところが好きなの?」

「どんなところって……、意地悪だけど優しいとこですかね。」



私がそう返事すると店員さんは急に笑い出してから、返事をする。



「あいつ本当にからかうの得意だよなー。
でも、気に入ってる子にしかそういう態度しないから、カズは。」