実は男ではなく、瀬名先生をひっかけるためだったり。

女子高生なんて眼中にないはずだから、
せめて化粧して大人としてみてもらいたいもん。



「そうだ、先生こそさっきの子の昼食、
あれ先生のおごりですか?」

「ああ、あれ?そうだけど。
生物部人手足りないから昼食買う時間ないみたいで。」



人手が足りないという理由でも奢ってもらえるの羨ましいなあ。



「もしかして、まだ根に持ってるのか?奢りのこと。」



私の心をまるで見透かしているかの様な質問を私にぶつけてきた。



「そ…そういうわけではないですけど。
だって、あれはもう最初から無理なこと分かってたじゃないですか。」



「そうか?お前のことだから満点取るんじゃないかって思ってたけど。」



嘘……。


先生私を食事連れていく気はあったってこと……!?

嬉しすぎて思わず笑みがこぼれそう。



「そしたら今度の中間テスト満点取ったら
連れてってくださいよ!」



その笑みを隠すかのように、私は勢いで聞いてみた。