瀬名先生も私に気付いたのか、一瞬、驚いた顔をする。

しかし、先生が声をかけたのは私ではなく生物部の女子生徒だった。



「これ、適当に昼食買ってきたから食べて」



女子生徒は先生が差し出したビニール袋を受け取る。



「ありがとうございます、先生。
今いただきますね。」



ふーん。


そう少し不満気に思いながら、
控え室とみられるところに入っていく女子生徒の姿を目で追った。



「二人展示見に来たの?」



舞がいるからか、
いつもよりだいぶ物腰が柔らかい。

というか今日の先生の服装、
Tシャツにジーパンとかなりカジュアルな私服で新鮮。



「そうです。優佳が見に行きたいって言ってて。」



え、私にふる!?