「それだったら、生物部とか覗いたらいるんじゃない？」



そっか。

その考えはなかった。



私は舞と共に、
生物部が展示を行っている生物部の方に向かう。

他の団体と比べて地味なのもあって人は全然いなく入るのに躊躇ったが、
思い切って入ることにする。

ドアを開けると生物部らしき人物はいたが、
瀬名先生は見当たらない。



「どうしましたか？」



展示が目当てではないことに気付かれたのか、
生物部に所属している女子生徒に声をかけられた。

何とか必死に取り繕う。



「て、展示いいですね。」



瀬名先生が目的だなんて知られたら
生物部の人も瀬名先生本人も嫌がるだろうし。



「ありがとうございます。」



女子生徒がそう言ったのと同時に、
ドアの方から物音がした。

ドアの方を見ると私の探していた瀬名先生がいた。