「.......分かりました。」



だけど断る訳にもいかず、いつも引き受けてしまう。

授業終わりも、荷物を生物室まで持っていくように頼まれる。

どうやら周りにとってはおいしい役らしいけど。





「今日もまた廊下からの視線熱かったでしょ。」



昼休み、ご飯を食べながら舞が話しかけてきた。



「もうこりごりだよ。好きでやっている訳じゃないのに、嫉妬の視線まで受けるとか。」

「それを他の女子生徒が聞いたらどれほど憎むか。」

「舞。笑いながらそう言うけど、全然笑えないよ、本当に。」



まだ5月だからいいけど、
この先もっとヒートアップしそうで怖い。

何度も言うように私は瀬名先生のこと嫌いなのに!!!!



「それより舞はどうなの、彼氏さんとは上手くいってるの?」



入学当初、舞から年上の彼氏がいることを知ったけどそれ以来あまりそのことについて話そうとしない。



「まあね。でも特に何も変わりないからいいよ、心配しなくて。」

「仕方ないなー。でも何か話したいことあったらいつでも言ってね。」

「いいって。私のことは。今は優佳の方が見てて面白いもん。」



面白い!?



「面白くないよ全然。好きな人できないどころか勝手に好きな人いる設定になってるし。」



私は先生なんて好きになるわけないし、普通の恋愛がしたいもん。

お願いだから嫌がらせだけは起きませんように.......。