う、口が滑った。

わざわざ

"新しい"

なんて言う必要なかったのに。

今の言葉で勘付いたのか彼女さんがひきつった顔をしている。



「そう。何とか仲良くやってい」

「壮介、帰ろ。」



予想通りこの状況が気に食わなかったのか、
彼女さんが壮介の言葉を遮って無理やり出口に連れて行った。



「........今のは優佳悪いよ。」



舞が諭す。



「そうかもしれないけど、
この状況で普通元カノに話しかけないでしょ。」



もし壮介が話しかけなければ話すことすらなかったのに。

さっきの瀬名先生の件もあるから、
余計にムカついてきた。



「まあ私たちも帰るか。」



舞も諦めたのか、そう言った。



.........でも、壮介の方から話しかけてきたのは驚いた。

てっきり向こうは私のことなんかどうでもいいって考えると思ってた。

多分あの態度からして
友達と思っているんだろうな。

まあ私はもう壮介と仲良くする気にはならないけど。