「おはよう。石井君。」
修学旅行後最初の登校日、学校に来るなり隣の石井君に話しかける。
「おはよう。」
「……放課後、時間あるかな？」
石井君も何の用事がさすがに分かっている様子を見せる。
「うん。……屋上の入口でいい？」
「分かった。」
それから放課後までずっとそわそわしていた。
そして、石井君もいつもより口数が少なかった。
帰りのHRが終わり、石井君が上に行こうかと話しかけた。
そういえばこの場所、文化祭の時に先生と二人きりでばったり会ったなと思い出してしまう。
「この間、告白してくれてありがとう。
石井君と隣の席になってからいろいろ関わるようになって、いい人だなとは思った。
多分、私と付き合うなんて勿体ないくらい。」
一呼吸置いてから、再び口を開く。
