私のメガネ姿を見て察したのか、気まずそうな顔をする。

さすがに先生も昨日の行動は反省したのかもしれない。



「ここに置いてもらえれば大丈夫だから。」

「分かりました。」



一言だけ先生と会話を交わすと、石井君が来た。



「おはよう、新沼さん三野谷さん。…って新沼さん今日メガネなんだ、珍しい。」



まさかメガネについて聞いてくるとは…。

それも先生の目の前で。



「えーっと、その、昨日自販機で飲み物買おうとしたら瀬名先生に最後の1本先に取られて悔しくて泣いてたの。」



けろっと笑いながら話す。



「うわっ瀬名先生そこは生徒に譲らなきゃダメじゃないですか。
それ彼女とか好きな人にやったら即嫌われますよ!」



石井君が瀬名先生に文句を言う。

というか、彼女とか好きな人とかそういうワードが出るとハラハラする……。