「……そうだ。ちょっと友達のところに行ってくるね、ごめん。」



こんな気持ちで石井君と話しても申し訳ないという罪悪感に駆られ、
石井君から離れて舞がいるところへ向かった。

既に班から離れて行動する人も多かったため、石井君も特に気にせず頷いた。



「まーい!」



舞は広場の端の方にいた。



「あ、優佳。どうした。」

「ちょっと舞のところに行きたい気分だった。」


舞の顔を見るとほっとする。



「そっか。……というか、さっき石井君と二人で話していたけど、何話してたの。」

「何って、夜景みてあの辺駅かなーとかそんな程度の話。」

「なんだ、つまらない。二人の姿見て、いい感じのムードなのかと思っちゃった。」



にやにやしながら私の方を見る。