あっという間に集合場所の最寄駅に着き、そこからものの数分で集合場所に着いた。



「思ってたより高いねー山。絶対夜景きれいそう!」



札幌駅から近いから、ちゃっちいかなと見くびっていたけれど、これは絶対感動する!



「それね!だってもう咲ちゃんなんて彼氏のところ行っちゃってるし。」



明里ちゃんの指差す方を見ると、確かに咲ちゃんは他のクラスの男子と仲よさそうにしていた。



「本当だ。いいなー羨ましい。」



思わず本音が漏れる。


好きな相手は同じ場所にいるのに、
今両隣にいるのは明里ちゃんと石井君だ。

それは山頂に登って夜景を見ている時も同じで、咲ちゃんは彼氏といるけれど私の隣には瀬名先生はいない。

ちらっと辺りを見渡すと、瀬名先生は他の生徒、それも女子と話してた。



………つまらないの。