先生は名前も初めて聞くような見知らぬ飲み物を一口飲んで話を続ける。



「それに、ある意味市田の思惑のおかげで新沼は第三者だったけれど、これが新沼でバラされていたら俺が弁明してもどこかでボロが出たはず。
そしたら、新沼が処分受けることになり、俺ももっと重い処分を受けていた。」



改めて先生にそう言われると、この関係は隠すべき関係だということを思い知らされる。



「正直俺はこれ以上新沼を守り通せる自信がないんだ。
だから……別れよう。」



『ワカレヨウ』?


漢字に変換されないまま頭の中でループする。



「え、先生意味分からない。」

「お互い普通の教師と生徒に戻ろうということだよ。」

「何それ、まるで壮介とより戻せと言わんばかりの。」



現実を見たくなくて、八つ当たりする。