「せ…瀬名先生ここに来るなんてどうしたんですか。」



できるだけ平静を装って、話しかける。

あくまでここは校内だ。

ただの教師と生徒の関係を保たなきゃ。



「いや、ちょっと人避けたくて屋上に行こうかなって。」



先生は手に持った鍵をチャラチャラ鳴らす。



「そうですか。じゃあ私失礼しますね。」



私がそそくさと下の階に戻ろうとすると、
手首を掴まれた。



「なあ、最近石井と仲良すぎないか？」



先生が怒った顔で私に問いただす。



「そんなことないです。石井君みんなに優しいじゃないですか。」

「だけどさ、その……あの服装で石井と関われるとムカつくんだよ。」

「それ言ったら、他の女子だって同じような衣装ですよ。」

「でも石井がお前に関わっているところ見たらイライラするし、
お前だって俺と変わらないような笑顔あいつにも見せるから余計嫌なんだよ。」



何だそれ。