「どうした、新沼さん？険しい顔してるけれど。」

「…へっ？ああ、ごめんごめん。大丈夫。」

「疲れてるのかもしれないから適度に休んでいいから。」

「うん、ありがとう。」



確かに連日文化祭の準備があったのと先生のことで、疲れは溜まっているのかもしれない。

仕事が終わった後もクラスの子と歩き回る気にはなれず、
隣のクラスの飲食店でホットドッグを買って最上階の屋上の出入り口前で食べていた。


うちの高校の屋上は入るのに鍵が必要になっているため、実質出入り禁止にはなっている。

だから、最上階まで上がってくる人はほぼいない。


しかし食べている最中になぜか足跡が聞こえた。

急いで立ち上がると、階段を上る瀬名先生が見えた。



「………。」



お互い目を見開いて相手の存在に驚く。