「で、でもこの女性は私ではないです。」

「だからそれはほくろの位置が同じなんだから新沼さんでしょ。嘘つき。」



市田さんが正しすぎて私はこれ以上何も言えなかった。



「もしこの写真、学校にバラされたくなかったら今すぐ別れてください。」



分かりました、と簡単には下がりたくなかったけれど、
もしこの写真がバレたら瀬名先生は確実に学校を辞めさせられる。

先生の車で二人きりな上に、キスをしている。

この車が瀬名先生のであることが分かるのも車のナンバーが分かっている以上時間の問題だし、
私であることが分かるのもほくろの位置でバレるかもしれない。



「……分かりました。」



私は先生のことを考え、そう返事した。