「てっきり吉澤としてるのかと思ってたわー。
何焦ってんだろ、俺。」



へっ!?そっち!?


先生はへたり込むけれど、
私だってへたり込みたい気分なほどに脱力する。



「吉澤としてると思ってたから、吉澤に負けたくないと思って早く全て俺のモノにしたくて突っ走っちゃったじゃん。恥ずかしいわー。」



先生そんなこと考えてたの!?



「それって……壮介に嫉妬してるんですか。」

「して悪いかよ。」



すっかり先生がふてくされている。

壮介に嫉妬するくらい私のことを好きでいてくれていることが幸せで、
愛情表現として先生を横からギュッと抱く。