「ユウくんも浴衣か甚平着ようよー。せっかくの花火大会なんだから。」

「えーじゃあ明日のために買おうかな。カオリの浴衣姿も見たいし。」



ん?明日花火大会あるの?



「優佳、明日花火大会あるの知ってた?」



先生も同じこと思ってたとは。



「いえ、私も今和斗に聞こうと思ってたところ。」

「まじか。ちょっと調べてみるな。」



こ、これはまさか花火大会誘ってくれる…!?


わりとすぐに引っかかってきたのか、
ものの十数秒でスマホの画面を私に見せる。



「桜川で花火大会あるって。
ここから比較的近いところだよな。」



桜川は私の家からも電車で25分くらいだから、
遠くはない距離だ。



「明日…予定あったりする?」



先生が顔を覗き込んで聞いてくる。