秘密ってずるい。

絶対先生だなんて呼ばないようにしてやる!

私は先生に似合いそうなネクタイを探す。


……あ、これすごく似合いそう。

別のコーナーにいる先生の元へ駆け寄る。



「これすごくせんせ…。」



あ、まずい。
早速言いかけてしまった。



「先生っぽく見えそう。真面目そうに!」

「これいいかもな。候補に入れておこ。」



必死に言い繕ったかいあって、
何とか先生にばれずに済んだ。



「和斗ストライプ好きだね。」



先生が手にしてるネクタイをみて呟く。



「だって無難じゃん。ドットはあまり好みじゃないし無地は地味だし。」

「それならちょっと待ってて!」



私はとあるネクタイを取って先生にみせびらかす。